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市民風車ぽんぽこ秋田県山本郡八峰町

秋田県北西部に位置する八峰町は、秋田音頭にも唄われたハタハタなどの日本海の幸や、世界自然遺産「白神山地」の山の恵みが溢れる街です。約20km続く海岸線は変化に富み、美しい夕景を眺めることができます。また、年間を通じて強い風が吹くことから、能代市との沖合に洋上風力発電所の建設が予定されており、再生可能エネルギーの集積地になりつつあります。

八峰目名潟風力発電所(正式名)の開発を開始したのは、2006〜7年のことです。その時点で風況が恵まれていることは調査済みでしたが、発電所と連係する電力系統のケーブルを補強するための費用が高額であったこと、保安林や海岸線の規制が厳しかったことから躊躇していました。しかし、2012年の改正FIT法(固定価格買取制度)の施行により収支計画を見直し、事業化に踏み切ったものです。事業資金については、地元2社でつくるSPC(特別目的会社)への融資のほか、143名の市民の皆さんにも出資していただきました。2020年2月の運転開始以来、大雨や暴風雪の影響もなく順調に発電を続けています。また、地元小学生に愛称を募集し、町民の憩いの場「ぽんぽこ山公園」が近いことから「市民風車ぽんぽこ」が選ばれました。

23 市民風車ぽんぽこ
発電所名:
八峰目名潟風力発電所
事業主体:
株式会社峰浜風力発電
運転開始:
2020年2月
出資者数:
143名
設備能力:
1,990kW×1基
風車機器:
ローター直径82m ハブ高78m
エネルコン社製

秋田県山本郡八峰町浜目名潟
字佐之助川原184-1