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にかほ馬場風力発電所秋田県にかほ市

秋田県の最南に位置するにかほ市は、観光と漁業とハイテク産業で知られる小都市です。山形県酒田市との間に秀麗な鳥海山がそびえ、降り積もった雪が沢水となって水田に引き込まれ、おいしい米が育てられています。市域の多くは、その北麓にあたる標高400〜500mの高原地帯。冬師地区は風光明媚な湿生草原で、乳牛の放牧地・採草地として開拓が進んだ土地です。海と山にいだかれて一年を通じて強い風が吹くことから、2000年代に入ると風力発電所が数多く建てられるようになりました。

「にかほ馬場風力発電所」は2011年に電力会社から開発する権利を取得したものの、当初の計画は電力系統との連系点が遠かったことから高い建設コストがネックになり、建設にGOサインを出せずにいました。それを、現場経験の長い社員が入社して再検討。場所や送電線等のルートを見直し、自然の改変と建設コスト削減の目処が立ったことから、事業化に踏み切ったものです。自治体が積極的に再生可能エネルギーを推進している土地柄ということもあり、地権者の理解がスムーズに得られ、3基・合計出力7,490kWの発電所が2018年12月に運転を開始しました。当社が同市で開発した発電所としては4例目。風車はクリーンな社会を支えるため、日本海を見下ろす丘の上で勢いよく回り続けています。

20 にかほ馬場風力発電所
発電所名:
にかほ馬場風力発電所
事業主体:
株式会社にかほ市民風力発電
運転開始:
2018年12月
設備能力:
3,200kW×3基
(出力調整により合計出力を7,490kWとする)
風車機器:
ローター直径103m ハブ高85m
GE Renewable Energy社製

秋田県にかほ市馬場字冬師山